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明日に向かって撃て~時代に取り残された男たちの詩~

明日に向かって撃て

哀愁に満ちたメロディーが流れ
画面に映し出されるのは、サイレント映画の西部劇。
あたかもこれから物語るお話は
消えていった開拓時代への挽歌ですというように・・・・

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舞台は開拓時代末期の西部。 
主人公は二人の男。
ひとりは口八丁手八丁のブッチ・キャシディ。
もうひとりは早撃ちの名手、サンダンス・キッド。
この二人、ブッチ曰く「俺は頭、お前は銃」というような名コンビ。

別にそう悪いことをしている気もなく
イケてて、金になって、まぁ結構ヤバイけどなにより面白いからという軽いノリで
楽しく今日も強盗稼業に励んでる。

ひと稼ぎした後は、酒に女にどんちゃん騒ぎ。
金が尽きたら、また列車強盗でもすればいい。
世界は俺たちのもの。

けれど、彼らの悪行に業を煮やし、
一流の追跡者、ガンマン、保安官の部隊が編成される。

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物語全編を貫くのは追憶とユーモア。
特に、ブッチとサンダンスのやりとりは絶妙。
このふたりの間にはサンダンスの恋人エッダも入り込むことは出来ない。
犯罪者だが、どうしても憎みきれないふたり。

けれど、西部も時代も変わる。
「これが未来さ」と言って、自転車でエッダと二人乗りし
曲乗りで彼女を笑わせたブッチが切ない。
自転車は馬に変わる「未来の乗り物」のはずなのに
「未来の乗り物」は自動車になった。
「なにが未来だ!」と自転車を放り出し、ボリビアに逃げていく彼ら。

時代は彼らを追い抜いていったのに
ボリビアでも、強盗稼業。
日が暮れたのに遊び続ける子供のように。

二人について来たエッダも終に別れを告げる。
なぜならボリビアに来るときにひとつだけ条件をだしたのだから。
「ふたりの死ぬところだけは見ない」と。

ふたりきりになったブッチとサンダンス。
ボリビアの騎兵隊が彼らの隠れる建物を取り囲む。
追い詰められても相変わらずだ。
ブッチ「次は良いところへ行こう。」
サンダンス「なにが良いところだ。お前の話はもう聞かん」
・・・・・・・・・
ブッチ「オーストラリアだ。本当は聞きたかったんだろう?」
サンダンス「なにがいいんだ?」
ブッチ「英語が通じる。ビーチで泳ぐことも」
サンダンス「泳ぎの話はよせ!(彼はカナヅチ)」
ブッチ「考えといてくれ」
サンダンス「考えとく」

次の遊び場を夢見て、彼らは飛び出す。
私たちが耳にするは、激しいたくさんの銃声。

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冒頭と同じメロディが聞こえる。
そう、これは時代に取り残された男たちの話。
消え去った開拓時代のおとぎ話。

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文字どうりに「名画」のひとつ。
非の打ち所のない作品ではないでしょうか?

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