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淀川さん

「映画って凄いなぁ~」と思うようになったのは、中学生の時に「禁じられた遊び」をTVで見てからでした。

大晦日の夜、これを見てあまりに辛く苦しいので、生まれて初めて寝る事が出来なくなりました。

それまで古い映画を(チャップリンは除く)「色がついてなくてツマンナイ!」(本当にガキ)と思っていた私にとって、ちょっとしたショックでした。

しかし、古い映画は当時テレビであまり放映されくことが無く、当時月イチで教育テレビで放映されてるものの、チャンネル権のない子供は見ることができない。(昭和はそんな時代だったんですよ~。ってウチだけ??)

で、図書館で映画の本を借りることにしたのでした。

そうして手にしたのが淀川長治さんの著書。

美しいモノクロのヒロイン達の写真もさることながら、淀川さんの文章にすっかり魅了され、どっぷりとハマリました。

テレビで見る人の良さそうな淀川さんとは違い(もっとも、誉め殺しなどよくしていましたが・・・)、切れ味鋭い洗練された意地悪さがとてもおもしろかったのです。(意地悪というのは、物事をみる視点をずらす行為だと思うのですが・・・)

心の底から映画を愛していて、ちゃんとした知識と優れた知性を持たないとあんな洗練された意地悪な文章は書けないと思う。

淀川さんの著書でディビット・リーン監督を「あんな意地悪を言って」と書いてあったけど、読みながら「淀川さんだって意地悪だよ~」と内心呟いておりました。

古い映画を見ることが出来るようになったのは、高校生になってからですが、映画の面白さと洗練された意地悪が好きになったのは淀川さんのおかげです。

荻昌弘さんが亡くなり(誠実で真摯な解説が素敵でした。こんなに早く亡くなるとは・・・)、淀川さんも亡くなってしまって随分とたちます。

淀川さんの著書を読みながら、未だ見ることの出来ない沢山の映画を胸に思い描きながらドキドキしていた頃が一番、幸せな頃だったのかもしれません。

今でも、古い映画を見ると「淀川さんはこう言っていたなぁ~」と思い、映画館で映画を見ると、「淀川さんならどう思うのかな?」なんて時々、思います。

淀川さんの著書で本当にたくさんのことを教えてもらいました。

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