「またこの曲から始まる気がする」
ベートヴェン 交響曲第7番 イ長調OP.92
千秋がR・Sオケで学生として最後に指揮棒を振るう曲。
そして巨匠から駄目出しされた曲。
このオケに残る者、去っていく者、全てのオケの奏者達は心を一つにする。
最後の一音まで・・・・
今出来る最高の演奏を・・・・
またこのオーケストラに戻って来たいから・・・・
R・Sオケを見つめるお馴染みの顔ぶれを見てるとなんだかとても愛しい気がしてきたよ。
これが最後・・・・だからね。
「それにしてもライジング・スター・オーケストラって何だっ!!絶対に改名してやるーっ!!」
うん、私も同感だよ千秋。
変えてくれ、頼むから。
あと、峰パパが客席に見えたのは嬉しかったけどなんで服装が仕事着なんだ??
あっ、そうか。私服だと視聴者が誰だか分からないからだな・・・・
*****
コンサートも無事終了して、馬鹿騒ぎの打ち上げ。
相変わらず、女にもオネエにもゲイにもモテモテの千秋。
高橋くんを縛り上げ、真澄ちゃんも燃えてます。(ところでソレは何のプレイ??)
自分はヨーロッパに行くとなかなか言い出せないでいる千秋だけど、そんなこと峰はちゃんと分かってるよ。
皆にもちゃんと伝えているからね。(高橋くんを除く)
寂しいのを怒ったような口調で隠している峰は本当、いい奴だよね。
ま、千秋の代わりの指揮者が実力者と知って大はしゃぎのメンバーにちょっぴり寂しいオレ様だけど。(高橋くん、今度は新しい指揮者、松田さん狙いか・・・ピンクと紫の背景が怖い・・・・)
でも、湿っぽいのはS・Rオケには似合わないからね。
また、もっともっと大きくなって戻ってくればいいし、新しい旅立ちに涙は似合わない。
ところで、黒木くんは飲むお酒も渋いな。お猪口で日本酒ですか・・・・・隙が無いな・・・・さすが武士、燻し銀。
*****
「終わったんだ・・・・全部・・・・」
いや、まだ終わっていない・・・あの、べーべちゃんをそのままにして旅立つことは出来ないでしょう?千秋。
勿論、のだめを心配しているのは千秋だけでは無い。
ハリセンもまた、のだめとコンタクトを取ろうとしているけれど・・・・・
*****
「オレ様を二度もふったら、もう絶対に許さねーっ!!」
と、千秋はのだめに会うために新幹線に乗り(飛行機じゃないのね~)九州へ向かう。
千秋を突き動かすのは、佐久間の言葉。
「人との大切な出会いがあるものさ」
もし、千秋がのだめと出会わなかったらSオケもS・Rオケも存在しなかったかもしれない、千秋がヨーロッパへ行ける日だって来なかったかもしれない・・・・
それはのだめだって同じはず・・・・
人は人と出会って、変わっていく。成長していく。
それになにより、千秋はのだめのピアノが大好きなんだろうね。
このまま埋もれさせておくのは惜しい才能。
もっと磨いてどんな花が開くのか見てみたい。
自分が誘ったらのだめはきっと海外へついて来ると思っていた・・・・
ってさすがオレ様だな・・・・。
ま、「オレと一緒に・・・・」って台詞を言うのは結構、オレ様でも勇気が必要だったんだな~。
でもさ、「プリごろ太弁当」と「プリごろ太ストラップ」を購入しながらシリアスな台詞吐かれても・・・ね。(ストラップ、カズオじゃないんだ・・・・)
*****
その頃のだめはあのコンクール以来、初めてピアノに触れていた。
千秋の言葉を思い出し、曲に込められた情景を心に描きながら・・・・
そのピアノの音を耳にした人はみな笑顔を浮かべる。
コンクールの時にちっとも楽しくなかったなんて千秋に嘘をついたけど、ちゃんと素直にならなきゃ、駄目だよね。
自分に向けられる、たくさんの拍手や賞賛。
その暖かさ、心地よさはかけがえのないものだったはず。
きっとたくさんの人がのだめのピアノを待っているから・・・・勇気を出して。
千秋が立つあの舞台にのだめも立ちたいんでしょう?
「その大会は楽しかったとね?」
おばあちゃんの言葉に、まっすぐ顔を上げて頷くのだめ。
私は自分の心に真っ直ぐに向き合ったこの時ののだめが一番、好きだなと思った。
*****
のだめが自分の携帯を久々に開いてみるとそこにはハリセンからのメールが山ほど・・・・
ひとつだけあった「プリごろ太NEWS」を開いてみるとそれは
「江藤じゃ~っ!!」
とハリセン先生からのメール。
って、やるなハリセン、のだめ相手に悪戦苦闘した賜物ですね。
それは、のだめをべーべちゃんと呼んでいたオクレール先生の勧めでフランスの音楽院の試験を受けられることになったという良い報せだった。
*****
オレ様、悪かったな田舎で・・・佐賀は私の生まれたところだよっ!!
と、タクシーでのだめの実家に向かう途中で千秋の携帯にのだめから電話が
「のだめも留学することにしました!むきゅ♪」
・・・・・何が「むきゅ♪」だっ!!何がっ!!あぁ、同情するよ千秋。なんたるマイペースぶり・・・・・人の気もしらないで・・・・
タクシーの窓からのだめの姿を見かけて後を追う千秋。
「のだめもピアノがんばります。そうすればいつか先輩とミルヒみたいに同じ舞台でコンチェルト出来るかもしれないし・・・・他にも楽しいこといっぱい・・・・」
と無邪気に夢を語るのだめ(ここの台詞に思わずニッコリしてしまった。いつかきっと叶うといいね・・いや、きっと叶うよ。)を後ろから抱きしめる千秋。
「そーゆーことは試験に受かってから言え」
・・・・・うわーっ、少女漫画展開だ・・・赤面。
もぉ、心がカサカサになったオバハンには恥ずかしくて、眩しくて、照れくさくて正視に堪えません
ぎゃっ、恥ずかしい・・・・
「なんばしょっとかーっ!!」
と、二人を引き裂く声がしたのよ~、アアン ア アン アアン ア アン アン♪
よし、ナイスタイミングだっ!のだめ父!!ホッとしたよ。
可愛い嫁入り前の娘になんばしょっとかーっ!!だよね。(いつの時代でも、お父ちゃんはこんなもん)
結局、すっかり
公認の仲
になった、のだめと千秋。(千秋は不本意のようだけどね)
そんな千秋にのだめパパは父親の本音をのぞかせる。
「あの子・・・留学とか・・・そういう世界に向いとらんじゃなかろうか?」
「大丈夫ですよ。それでも・・・ピアノ弾いてるじゃないですか。それに僕はあいつのピアノが凄く好きなんです。」
うん、きっと大丈夫。
ちゃんと自分の足で立って、背を伸ばし顔を上げる勇気を持っていればきっと未来へ進んでいけるから。
そこにはたくさんの出会いが待っているはず。
だから、きっと大丈夫。
*****
というわけで半年間のレビューも無事終わりました。
スタッフ、キャストの皆さんお疲れ様でした、楽しかったです。
ありがとうございました。
「のだめ」は、登場人物みんな好きでしたね。
どのキャラクターも「頑張れ!」って後押ししたくなるような感じで。
以前、久々に「赤毛アン」を見たらすっかりマシュウ・マリラ目線でしたが(もっとも子供の頃から全くアンには感情移入できなかったけど・・・夢見る乙女ってのは私には向かないようで)、
「のだめ」もそんな感じですね。
ちゃんと成長しよう、前に進もうとしているキャラクターを見るのは楽しかったです。
最後に、懐かしい面々の姿も見れましたし♪
由布子ちゃん、パリにはあんまり格好良い人はいなかったよー!!とか(あっ、でもループルで見かけた少年は息を飲むほど美しかった・・・反則だなアレは・・・)、
峰パパ「祝・息子丼」って何だよ?とか、
ハリセン、報われないないな~。でも、坪井くんがいて良かったねとか・・・・いい子だ坪井くん!
EDの曲を聞きながら、ほんのり胸が温かくなりました。
これで愛しいみんなともお別れ。
でも、でも半年間、本当に楽しかったです。
ありがとう。
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