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満腹♪満腹♪

画室当番でした。
AM11:00~PM6:30まで。
思ったよりお客さんが来てくださいました。

とは云うものの基本的に一人の時間が充分あるので“贅沢な読書タイム♪”を満喫しました。

読んだ本は高村薫の「照柿」の上下巻。
一応、もう一冊買っておいたのですが、高村薫の密度の高い小説なら画室当番してる間に丁度読み終えるなと思ったら案の定きっちり読み終えました。

小説によっては文庫だと一時間から一時間半くらいで読み終えてしまうので二冊くらいだと時間が余ってしまいます。(去年は一冊しか用意していなかったので、しかたないから何度か読み直した)

高村薫の上下巻にして良かったです。丁度良い塩梅でした。

さて、「照柿」ですが非常に面白かったです。

高村薫の小説は非常に硬く、無駄が無く、密度が高いのでかなり好ましいタイプです。
(が、ハードカバーが多いので購入するのに二の足を踏みあまり読めない)

冒頭「おっ、アンナ・カレーニナ?」と思いましたが、後で解説を読むとドストエフスキーだそうで・・・
お恥ずかしい話、私はトルストイは高校時代までに殆ど読んでいるのですが、同じロシア文学なのにドストエフスキーはスコンと抜け落ちています。本当にお恥ずかしい。(高校までのお気に入りは、トルストイとヘッセでした。母にいつも「暗い奴」って言われましたね~。ヘッセは「知と愛」を何度も読みましたね~、あと「デミアン」・・・確かに暗いな・・・)

それはともかく、緻密で念の入った現実描写(“細密画のような”とでも形容したらいいのか)と共に描かれる、不条理で粘りつくような人間の情念に否応も無く惹き込まれてゆきました。

硬質で無駄の無い表現が作り出すこの緊迫感の凄まじさ。

悲劇に向かって雪崩込んでいく心理は確かに不条理だけれど、でも確かにそこに向かうしかないなとわかります。

最後に燃え上がる灼熱の臙脂色、“照柿”その熱さ、激しさ、恐ろしさ、そして哀しさに胸が震えました。

合田の「もう何も心配せんでええんよ」という言葉が辛い。
やわらかな大阪弁なのに、優しい言葉なのに辛い。
いや、だからこそこんなに辛いのだろう。
そして、野田が合田に対して最後に呟いた言葉も。

久々に、非常に満足する小説を読んだ気がします。

う~ん、本当に満腹♪満腹♪

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