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シティ・オブ・ゴッド

60年代のブラジル。
“神の街”と呼ばれるスラム街。
そこは犯罪が日常となっている。

そこに住むブスカベは写真家を夢見る少年。
彼の周囲にも当たり前のように強盗、盗み、殺人といった犯罪が渦巻いている。

酒を飲み、タバコをふかす幼い子供たち。
彼らがヤクを吸い、銃を持つのに時間はさほどかからない。

そんな子供の一人、リトル・ダイスはいつか街を牛耳るボスになることが夢だった。
リトル・ダイスは成長し、リトル・ゼと名乗るようになる。
リトル・ゼは街を牛耳るギャングのボスになった。
彼にはとんでもない悪党になるために必要な銃と頭を持っていたからだ。

やがて、ある事件をきっかけに街を二分する抗争が起こる。

*****

ギャングと犯罪だらけの“神の街”だが、中には真っ当に働き街を出て行く人間もいる。
少数だが。
そんなごく少数の堅気の人間の上にも容赦なく血の雨が降る。
結局、復讐のために血で血を洗う抗争に身を投じることになる。

“罪の無い人間を殺さない”

そんな誓いをしたところで無駄だ。
ギャングと手を結び、銃を手にしてしまえばそのままズルズルと堕ちていくいくだけ。
水は低いところに向かって流れるものだから。

*****

あまりの容赦のなさにウンザリしてしまうが、最後まで冷静に見れた。

おそらくこの映画の持つ乾いた雰囲気と、語り口の上手さ、最後まで飽きさせない構成、それぞれのキャラクターの個性、などが上手くかみ合っているからだろうと思う。伏線の回収も上手い。
語り手のブスカベが街の人間でありながら写真家として客観的な立場をとっているので彼の目線から見ている我々には見やすいつくりになっていると思う。

ただ、明るい音楽と笑いと明るいブラジルの日差しの下で犯罪が当たり前になっている子供たちの姿はやはり怖い。

犯罪が日常になっていることが、銃声が当たり前になっていることが怖い。

道徳心や罪悪感は教育を受ける事によって身に付いていくものだと思っているので、それが無い日常というのが恐ろしい。

もっとも、リトル・ゼに関しては教育云々以前に生まれながらの悪党としか思えないのだが・・・・。

*****

「好きな映画か?」と聞かれたら「好きではない」と答えるけれど、
面白くない映画ではないし、見てガッカリするような映画ではないと思う。(いろいろウンザリするけど)

映画としては上手い作りだと思う。
長い映画だけど飽きなかったし。
なかなか面白かった。

まぁ、以前から南米のスラムや街の凄さを色々と聞いたりして知ってたので、ある程度心構えが出来ていたのかも。(実話に基づいた映画だが、そう言われても「そうだろうな」と納得できる)

それでも、やはり子供が嬉々として銃を手にとり

「あいつもあいつも殺っちゃおうぜ!」

などと話していると、心底ウンザリしてしまう。

彼らは自ら選んで銃を手に取り、ギャングに身を投じているのだから。
他の生き方を選べないわけではないのに。

映画は面白かったし(ユーモラスな場面もある)、上手い作りだと思うけれどやっぱり
好きな映画
とは言い難い映画だった。

*****

最後にブラジルがこういった側面だけを持つ国だとは思っていません。
実際はもっと別の面もあるのでしょう。

そうそう、ブスカペが
「正直者は損するばかりだ!もう、やってらんねー!!」
と、友人と連れ立って強盗をしようとするけど、
行く先々でなんとなく挫折してしまうところが可笑しかったですね。
こういうところが悪党になりきれないところなんですよね。
リトル・ゼの親友ベネもそうだし(リトル・ゼに関しては本当にとことん悪党としか思えないが)。
とは言うものの、マリファナとか吸いまくってるけど。ウンザリ。
そーゆーとこは、日本人である私にはついていけんよ。

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