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もう救いはいらない

それにしても「花咲ける青少年」のビジュアルが花!花!花!に睫毛バチバチの少女漫画でなんだか色々と厳しいです・・・
これ見ないかも。
話は面白いんですけどね(ま、もう読んでるしね)。

*****

NHKのドラマ「ハゲタカ」が映画化されるそうですが、去年の9月に出来上がった脚本を8割書きかえたとのこと。

現実がドラマを超えてしまいましたからね。
脚本を書く方もたいへんですね。

「ハゲタカ」は面白いドラマで特に1話と2話の緊張感は半端ではなく息を殺して見ていたのですが、ラストがちょっと物足りなかったかなと。(以前ブログに書いたレビューというか感想は、物語を書いたり出来ない自分がアレコレ云うのもどうかなと思っていたので、かなり甘口に書いてあります。が、甘口傾向を少し変えるつもりです。)

スタッフの方の話だと「救いを描きたかった」そうなので、あれはあれで「物語の落としどころ」だろうなと思いますが(実際、私の友人は「あのラストじゃないと嫌だ」と言っていた)、もう少し厳しいラストが良かったなと思います。

「救い」はあってもいいと思います。
ウチの父が職人なので、バブル以降にどんどん仕事を無くしていく人を見てるから。
なかには「仕事を失っても仕方ないか」という人もいたけど、真面目にやってる人だってたくさんいました。その人たちが仕事を無くしていくのを見聞きしている時の気持ちはちょっと言葉に出来ない。
だから、三島のおやっさんを見るのは本当にね、なんと云うか・・・・

だから、小さな町工場でネジを大切に拾い上げた若い行員だった鷲津があのラストにたどり着くことは彼にとっての“救い”なんだろうなと思います。

けれど鷲津には過去の痛みや人々の非難や誤解を黙ってその身に背負って空を翔る猛禽でいてほしかったですね。身を焼くような孤独と悲しみを身の内に秘めて、強い翼で飛ぶ鳥でいてほしかったかな、と。

だから芝野とはもっと距離を置いた関係でいてほしかったですね。少なくとも一緒に墓参りと最終話の芝野の記者会見の台詞はちょっと遣り過ぎだと思うのですが(あれは興醒めだったな〜、思わずご飯ばくばく食べちゃったよ)。
あの場面でカタルシスを感じる人もいるでしょうから、そこは恐らく好みの問題なんでしょうけどね。

そうそう、下手な恋愛ドラマを盛り込まなかったのは正解でした。
「鷲津と三島が恋愛してしまったら嫌だな〜」
とハラハラしてましたから。
愛だの恋だのは必要ないことだってありますからね。
「ドラマには恋愛要素が必要」なんて考えは「男と女の関係は恋愛しかない」と云うのと同じくらい薄っぺらい考えだと思います。

映画では容赦なしのマネー戦争と人間ドラマを見せて欲しいです。

「救い」はドラマのほうで充分やったから、いいよね、もう。

あと恋愛も無しだ!

*****

「日本の面影」で喪失感や失望、さまざまな哀しみと諦めを心に秘めそれでも静かに

「ソレデ、ヨイノデス」

と小泉八雲が言ったあのラストのようなドラマにはなかなか出会えないですね。

カタルシスよりも、寂寥感を胸に秘めて独りで立ちそして消えてゆく強さを見せられるほうがずっと胸に沁み、言葉にできない余韻を感じます。
これも好みの問題ですけど。

あっ、でも緒方拳主演の「帽子」は良かったです。
これも胸に沁みるドラマでしたね。

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