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チェ 〜28歳の革命〜

チェ・ゲバラがフィデル・カストロと出会いキューバ革命を成功させるまでが描かれ、合間にゲバラがニューヨークで開催された国連総会に出席した時のエピソードや歴史に残るスピーチが挟まれる。

これは好みの問題だが、正直云ってゲリラ戦の場面は一本調子な感じで長く続くとやや辛い

ゲリラ戦の過酷さやあっけなく人が死んでいくのは恐ろしいが、銃撃や爆撃があたりまえになっている中ひたすら南米のジャングルを進むゲリラ戦がいつ終わるのか分からず辛い。
ゲバラの部隊がサンタクララを占領した時はカタルシスを感じるよりも、いつ終わるのか分からない戦いから解放されたことに安堵した。それこそが監督の狙いなのかもしれないが・・・
戦争はドラマティックなものなのではなく“いつ終わるか分からない苦痛”でしかない。

また、当時の政治的背景などについてはやや説明不足な気がした。
ゲバラの言葉で多少語られるにしてもだ。

もっともこれは監督のソダーバーグが人間・エルネスト・ゲバラそのものを描きたかったためそうなったのだろうと思う。
ゲバラの行動、言葉を彼のすぐ傍でひたすら見聞きしているような映画だ。

ゲバラの言動を見ていると、彼が自分の信念に対していかに忠実で真摯だったか分かる。
己の信じる革命、正義、真実に対しどこまでも潔癖。

その姿を近くで冷静に見ているような映画にしたのは面白かった。
それ故に映画の持つカタルシスがないのだが。

俳優陣はみな良かったのではないだろうか。
カストロ役の俳優さん(申し訳ないが知らない俳優さんだ)があまりにもソックリなのでビックリした。

タイトルロールを演じるデル・トロも期待に違わず良かった。
チェを演じるというのは言葉で表現出来ないくらいのプレッシャーがあったろうが、他の俳優でもこれ以上の演技は出来ないのではないかと思う。
特に国連総会でのスピーチは素晴らしい。
映画のつくりとして細切れで見る事になったがスピーチのシーンは出来たら細切れでなく通して見たかった。
熱演なので勿体ない。
ゲリラ戦の終わり近くになると本当に良い面構えになっていて、これなら男も女も惚れてしまうと思った。本当に良い顔をしている。

後にゲバラの妻となる勇敢で強靭な心を持つアレイダ・マルチも素敵だった。
凛として美しい。

映画の評価に関しては、後編の「39歳 別れの手紙」を見ないと出来ないので今回は保留。

ただ、この映画を見る前に「モーターサイクル・ダイヤリーズ」を見たほうがより面白いと思う。
なぜゲバラが革命に身を投じるようになったか理解しやすくなるからだ。
ゲバラは、いや医者の卵だったエルネストはこの旅で知った怒りや悲しみや理不尽な思いを終生忘れる事がなかったのだと分かる。
ゲバラは若者が持つ理想と潔癖さをいつまでも持ち続けたのだろう。
決して揺るがない信念とともに。

「28歳の革命」はシネスコだったが、「39歳 別れの手紙」はビスタサイズなのでもっと見やすいかもしれない。
どちらかと云うと後半に期待している。

それにしても、ジュリア・オーモンドがすっかり変わっているのを見て
「時間の流れって残酷」
と思いました・・・

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